こんにちは。
大阪府堺市の行政書士の中村です。
ご訪問いただきまして、ありがとうございます。

今日は、お客様との公正証書作成の打ち合わせなどで和歌山市内に行っていました。
今年に入ってから他の業務も含めて和歌山の方からのご依頼が多い気がします。

さて、本日、離婚後の子供との面会交流に関することで次のようなニュースがアップされていました。

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離婚などが理由で別居する親と子供が定期的に会う「面会交流」を巡って、離婚して長男(7)と別居した40代の父親が、親権者の母親が拒むため長男と会えないとして、親権者の変更を申し立てた家事審判で、福岡家裁が父親の訴えを認め、親権者を父親に変更する決定を出していたことが分かった。虐待や家庭内暴力が理由で親権者の変更が認められるケースはあるが、面会交流を理由にした変更は極めて異例。

決定は昨年12月4日付。家裁は「父親と長男の関係は良好だった。
円滑な面会交流実現のためには親権者変更以外に手段がない
」と判断した。

審判などによると、夫婦は関東地方に住んでいた。父親が2010年3月、東京家裁に離婚調停を申し立て、双方が長男の親権を求めた。
別居し、調停中は1週間交代で長男と同居して世話(監護)することで合意したが、11年1月以降は母親が長男と住み、父親は月3回、長男と面会できるよう協議で変更した。
ところが、長男が次第に面会交流を拒むようになった。

母親は11年4月、長男と福岡県内に転居。11年7月、月1回の面会交流を条件に母親が親権者となり調停離婚が成立した。
しかし、面会できなかったため父親が12年9月、親権者変更を福岡家裁に申し立てた。
【鈴木一生】

◇子に何が良いか「慎重に判断を」

離婚などで子供と離れて暮らす親が、面会交流を望んで家裁に調停を申し立てるケースは年々増加している。最高裁によると、昨年の申立件数は1万1312件で、10年前の約2.5倍。

一方、面会交流を認めるかどうか、慎重に判断すべきだという意見もある。

今回の審判で男性の代理人を務めた清源(きよもと)万里子弁護士(大分県弁護士会)は「家庭内暴力や虐待など、子供にとって面会交流がよくないケースもある。子供に何が一番良いか、両親双方の代理人や家裁調査官などがきめ細かく調べて判断するのが重要だ」と指摘している。

【ことば】親権と面会交流

親権未成年の子供を養育する親の権利義務で、監護(監督・保護)や教育、財産管理などに範囲が及ぶ。民法は離婚した場合はどちらか一方が親権者になると定めるが、事情によって親権者と別に監護者を決め、親権者が財産管理、監護者が子供を養育する場合もある。
面会交流離婚などで子供と別居する親が、同居する親との間でルールを決め定期的に子供と会うこと
家庭裁判所に調停を申し立てることもできる。

(元稿:毎日新聞ニュース2月23日(月)7時00分配信)
>> 福岡家裁:面会拒否で親権変更「父と交流実現のため」

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親権者の変更については、親権者の暴力や虐待等があった場合に認められるケースが多いのですが、今回のようなケース(面会交流)で認められることは異例であったため、ニュースの記事になったようです。

家庭裁判所での親権者の変更に関しては、弁護士さんの範疇となりますので、一般論でしか申せませんが、
協議離婚における書面を作成しているものとしては、協議の段階でもう少し面接交渉についての話合いをされてもよいのかなと思います。

父親側からのご依頼の場合、親権を持つ母親側からきちんと面接交渉をさせてもらえるのかについて不安を抱かれている方もけっこういらっしゃいます。

そのわりには、養育費については細かいところまで取決めがされているところ、面会交流については、具体的な内容がほとんど記載されていないケースが多く見受けられます。

もちろん、お子様の年齢や意思など、さまざまな事情はあるのですが、もう少しお子様の将来のことも考えられてもよいのかなと悲しい気持ちになることがあります。

当人同士で決められたことですので、それはそれでご本人の意思でもありますので、仕方のないことではあるのですが…

でも、この審判が確定すれば、面会交流がなかなか実現できず子供に会わせてもらえない方も面会交流ができるようになるかもしれないという大きな期待になるかもしれません。

まぁ、このようなことにならなよう離婚したとはいえ、子供の親として、お子様の健やかな成長のために必要不可欠なものとして両親が協力して面接交渉を実現できれば一番よいのですけどね。