こんにちは。
大阪府堺市の行政書士の中村です。
ご訪問いただきまして、ありがとうございます。

当事務所では、示談書の作成も多く行っておりますが、「示談書は、どちらが作るものなの?」とのご相談が多く寄せられます。

結論から言うと、示談書は、どちらが作成してもかまいません。
しかし、どちらかといえば、作成した側に有利な内容になることは間違いありません。

もちろん、相手が提示してきた示談書であっても、最終的に双方が合意の上、署名・捺印をするのですから、
納得ができないのであれば、署名・捺印をしなければ良いだけです。
それでも、被害者側が作成した示談書案を加害者側が異議を申し出るのはなかなか難しいということもあるでしょう。

示談書といえば、慰謝料の支払いに関することに大きな関心があるものと思いますが。
示談書を作成する目的は、それだけではありません。

事件のことを口外されそうになった場合の秘密保持のことやストーカー被害を受けた場合の再発防止のこと、不倫相手との今後の接触を禁じる場合の接触禁止のことなど、その立場によって、示談書を作成する目的は異なることと思います。

ですから、示談書をどうしても作成しておきたいという想いがあるのなら、ご自身の側で作成することがおススメです。
あなたが作成した示談書を、後に相手がチェックすることになりますが、まずは、ご自身が考える内容の示談書を提示して、相手から異議が出たら、どうしても記載したい条項を除いては、譲歩しようぐらいの気持ちでいたらよいと思います。

また、専門家の費用が気になる場合も、あなたが被害者であるならば、加害者にその費用を支払ってもらうこともできるでしょう。

あなたに有利な内容で合意できるかについては、どれだけ交渉を適切に行えるかにかかっています。
ある程度、相手のことも考えて進める必要があります。

また、相手側が示談書を提示してきた場合も、自分に不利な内容となっていないか、十分確認してから、印鑑を押すようにして下さい。
専門家にチェックだけでもお願いすることも必要でしょう。

あまりにも簡単な示談書はトラブルのもとですから、慰謝料だけもらって終わりにするのではなく、後に不安を残さないよう、しっかりとした示談書を作成して、紛争の火種を残さないようにしてください。