こんにちは。
大阪府堺市の行政書士の中村です。
ご訪問いただきまして、ありがとうございます。
弊事務所では、飲食店営業許可の申請も行っております。
飲食店営業許可申請自体は難しい申請ではありませんので、実際には、これだけを受任することは少ないのですが、バーやスナックの開業等で、飲食店営業許可と合わせて深夜酒類提供飲食店営業の届出を受任することが多いです。
この深夜酒類提供飲食店営業の届出は、居酒屋やバー、スナックなどで深夜0時以降にお酒を提供したいお店が最寄りの警察署の保安係に届出ることになっています。
(風営法第33条)
しってかしらずかこの届出を行わずに深夜0時以降でもお酒を提供しているお店もけっこうあるようです。
しかし、これは風営法違反となり届出を行わずに営業を行った場合には、50万円以下の罰金が科せられます。
(風営法第54条)
深夜酒類提供飲食店営業を行うための要件について
当該営業を行うためには、風営法や大阪府条例に規定された要件を満たしている必要があります。まず最初に、場所的要件があります。
深夜にお酒を提供するということは、酔っ払ったお客様が騒いだりして近隣の方々に迷惑を掛けてしまうことになるかもしれません。
よって、住宅が多く建っている地域での営業ができません。
住宅が多く建っている地域というとどういう地域なのかといいますと、行政では用途地域というものを定めていて、地域ごとに商業中心の地域であったり、主に住居を建てる地域であったりと都市計画を策定する中で用途地域を区割りしています。
次の用途地域では、深夜酒類提供飲食店として営業することはできません。
・ 第1種低層住居専用地域
・ 第2種低層住居専用地域
・ 第1種中高層住居専用地域
・ 第2種中高層住居専用地域
・ 第1種住居地域
・ 第2種住居地域
・ 準住居地域
さて、この用途地域どうやって調べればよいのかというと、物件所在地の市町村役場の都市計画課に聞いてみれば、教えてもらえます。
用途地域の確認は、必ず物件の契約をする前に行うようにして下さい。
不動産会社に確認しても案外いい加減に返答する場合がありますので、自分できちんと確かめることが肝心です。
あと、店舗の照明設備は20ルクス以下にならないようにしなければなりません。
よって、照度を調節できる調光器(スライダックス)は、認めらていません。
計測でお見せに訪れると、スライダっクスが設置されているところがけっこうありますので、切替スイッチ式のものに変更する必要があります。
その他には、個室がある場合、その面積は9.5㎡以上であること、客室内の見通しをさまたげる1mルを超える高さの仕切りは作らないことなどがあります。
居酒屋やバーは、サラリーマン等の息抜きや、明日の活力を生む出す場として必要不可欠だと思います。
しかし、いざ、開業しようと思ってみても、深夜営業できないのであれば、意味がありません。
こっそりと営業するにしても、「いつ警察が来るのか」ビクビクしながら営業するのも精神衛生上よくありません。
いつも来てくれている常連さんにも迷惑がかかってしまいます。
健全にバーを営業し、いつもおいしいお酒を提供できるよう開業前にきちんと規制について確認すること
が必要です。
手続きをする時間がない、何度も警察署へ行くのに抵抗があるなど、深夜酒類提供飲食店営業届出でお困りの場合は、ぜひ、弊事務所へご相談ください。