2019年05月15日
こんにちは。
大阪府堺市の行政書士の中村です。
ご訪問いただきまして、ありがとうございます。

グローバル化が加速する中、優秀な外国人留学生の採用をめぐり、各企業がしのぎを削る状況が生れてきつつあります。

弊事務所でも、留学生の採用に関するご相談・ご依頼が、年々、多くなってきています。

少子高齢化が進み、労働者人口が減少する中、日本企業は今後ますます外国人を雇用し、活用する必要性が増してきています。

しかし、いざ、外国人の採用を決めたとしても、外国人が日本で就労するためには、原則として、「就労」ビザを取得している必要があります。

外国人留学生の場合には、「留学」ビザで在留されていますので、在留資格の変更手続きを経て、許可を得なければなりません。

なお、多くの外国人留学生は、「技術・人文知識・国際業務」ビザへ変更して就職しますので、ここでは、このビザへの変更についてのご説明をさせて頂きます。

在留資格変更のお手続きについて

留学」から就労可能な在留資格への変更許可申請は、原則として本人が、自分の居住地を管轄する地方入国管理局、支局又は出張所に出向いて行います。

申請の時期は、4月入社の場合前年の12月(大阪入国管理局の場合)から受付を開始しています。

在留資格の変更の審査には、1ヶ月から3ヶ月程度かかりますので、下記の書類を揃えて早めに申請する方がよいでしょう。

卒業よりも前の申請になりますが、あくまでも卒業が前提となりますので、変更が認められたとしても、
最終的に、卒業証明書又は卒業証書を提示することが許可の条件となります。

書類の作成・申請手続きは、行政書士に依頼することもできます。

審査のポイント

在留資格変更の審査では、就職先の状況や職務内容、「技術・人文知識・国際業務」の在留資格に該当し、法務省令で定められた上陸許可基準に適合するのかの審査がなされます。

審査のポイントしては、次のようなものがあります。

(1)本人の学歴(専攻過程、研究内容等)その他の経歴から相応の技術・知識等を有する者であるか
(2)従事しようとする職務内容が本人の有する技術・知識等を活かせるようなものであるか(業務との関連性)
(3)本人の処遇が適当(日本人と同等額以上の報酬等)であるか
(4)雇用企業の規模・実績から安定性・継続性が見込まれ、さらには本人の職務を活かせるための機会が実際に提供されるものか


2の「業務との関連性」については、大学等で学んだ知識就職先企業での職務内容との関連性があるのかどうかが審査されますが、留学生の場合には柔軟に判断されています。

「技術・人文知識・国際業務」へ変更する場合の必要書類

A.留学生本人が用意するもの
①パスポート
②在留カード
③在留資格変更許可申請書
④履歴書(本国での職歴、本国・日本での学歴を記載)
⑤申請理由書
就職までの経緯、就職先での職務内容、大学等での専攻した勉学研究内容との関連性等

B.就職先から
①雇用契約書の写し(採用通知書、雇用企業からの辞令等でも可)、従事する職務内容、雇用期間、報酬額等の労働条件が記載されているもの
②商業法人登記簿謄本(3ヶ月以内のもの)、直近の決算報告書の写し
③会社パンフレット
④雇用理由書(採用経緯、理由、職務内容等)

C.大学等学校から
①卒業証明書又は卒業見込み証明書(原本)
②成績証明書

留学ビザから就労ビザへの変更許可については、法務省の下記資料もご確認ください。
  ≫ 留学生の在留資格「技術・人文知識・国際業務」ガイドライン
≫ 許可・不許可事例

外国人留学生の採用をご検討の方へ

留学生を採用したからといって、必ずしも就労ビザが得られるわけではありません。

就労ビザを取得することを念頭に採用活動を行わないと、外国人留学生を採用したにも関わらず、いざ、就労ビザを申請しようと思っても、要件を満たしていなかったなんてことにもなりかねません。

弊事務所では、外国人留学生を採用したい企業様のために、就労ビザに関するお手続きをサポートしております。

ですので、まずは一度、行政書士にご相談いただければと思います。