こんにちは。
大阪府堺市の行政書士の中村です。
ご訪問いただきまして、ありがとうございます。
本日は、就労継続支援B型事業所様で従たる事業所開設の打ち合わせを行ってきました。
従たる事業所を設置する場合、主たる事業所と一体的に運営することができますので、利用者数が60名となるまではサービス管理責任者が1名で運営できるなど、メリットがあります。
従たる事業所設置の主な要件
次の要件を満たし、事業の管理運営やサービス提供に関する指導・監督などが一体的に行われるとみなせる場合に、従たる事業所(複数事業所も可)の設置が認められます。具体的には、申請先の指定権者にご確認ください。
利用定員
主たる事業所と従たる事業所の利用定員の合計が20名以上でなくてはなりません。また、事業所ごとの利用定員は、事業ごとに定められている利用定員以上である必要があります(生活介護・自立訓練・就労移行支援:6名、就労継続支援A型又はB型:10名)。
人員配置
一体的に運営する事業所全体の利用者の合計数に対する人員配置が必要なほか、各事業所ごとに常勤の従業者が配置されていなくてはなりません。主たる事業所と従たる事業所の距離
主たる事業所と従たる事業所との間の距離は、概ね30分以内で移動できる距離で、サービス管理責任者の業務遂行に支障がないことが必要です。事業運営
①利用申込に係る調整、職員に対する技術指導等が一体的であること②事業所間で相互支援の体制があること
③事業の目的や運営方針、営業日・営業時間、利用料等が一体的であること
④職員の勤務体制、勤務内容等の管理方法が一体的であること
⑤人事、給与・福利厚生、勤務条件等に関する職員の管理方法が一元的であること
⑥事務所間の会計管理が一体的にされていること
手続方法
生活介護及び就労継続支援B型事業所については、変更申請となりますので、新規指定と同じスケジュールで手続きを行う必要があります。その他の事業については、事前協議を行ってから、変更の10日前までに変更届を提出することになります。
多機能型事業所との違い
「従たる事業所」は、主たる事業所と同じ事業について、別の拠点を設置する場合の考え方となりますが、この他に、「多機能型事業所」というものもあります。「多機能型事業所」は、同じ場所で複数の障害福祉サービス事業、障がい福祉サービス事業と障がい児支援事業(放課後等デイサービスなど)を行う場合の考え方です。
多機能型事業所の場合も一体的な運営を行うという点では同じですが、別々の事業を行うこととなりますので、各々の事業で指定を受ける必要があります。
また、機会があったら、「多機能型事業所」についても記載してみたいと思います。
まとめ
弊事務所のお客様が「従たる事業所」を開設されることもあって、障がい福祉サービスで新たに拠点を設置する際の考え方について記載してみました。「従たる事業所」の設置や「多機能型事業所」とすることを検討される際は、これらの違いや条件をよく理解した上で、計画してください。
大阪市・堺市・南大阪で障がい福祉サービスの開業をご検討の方へ
障がい者福祉サービス施設の開業にあたっては、事業計画の策定、物件の選定、人員の確保、運営に必要なものの手配等、多くの作業が発生します。指定申請に必要な書類も多く、なかなか手続き前に進まない事業所様も多くいらっしゃるようです。
また、運営にあたっては、障害者総合支援法や厚生労働省からの解釈通知の趣旨や内容を正確に理解しておく必要があります。
幣事務所では、グループホーム・就労継続支援事業所・放課後等デイサービス等の開業希望の事業所様のための開業・運営のサポートを行っております。
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